Friends -友達-Friends -友達-

vol.1「気仙沼女子会」

プラザホテル恭子さん登場

恭子さん「こんにちは」
果歩「こんにちは、どうぞどうぞ。夏は忙しかったでしょ」
恭子さん「おかげさまで。K-portも、すごい忙しかったよね」
果歩「そうなの。夏はすごい、行列ができてたの」
敬子さん「お洒落な人が来て座ってるよね。地元以外の」
果歩「半々くらい。どちらから来たんですかっていつもお客様に聞くんだけど、半々くらい」
敬子さん「高校生も来てたよね。学校帰りに」
気仙沼のさんまと蒼天伝で大盛り上がり
幸子さん「ウチの子も帰りに行ってK−portでかき氷食べてる」
敬子さん「お洒落」
幸子さん「そういえば、この前、三國(三國清三シェフ)さんが柚子とさんまの缶詰作ったそうですよ。すぐ完売しちゃったそうなんですけど」
果歩「そうなの。気仙沼は色んな人がやってくるから面白いね」
恭子さん「はい、気仙沼プラザホテルにもいろんな方が泊まっていただいています」
果歩「…みなさん、津波のときはどちらにいましたか?」
敬子さん「私、津波のときはすぐに逃げました」
恭子さん「私は魚市場のすぐ裏が家だから走って逃げて来たんですよ。そのときは渋滞で、公民館の前の通りがいっぱいで、その近くの細い道を通ってきました。渋滞で」
敬子さん「殺気立ってた?」
恭子さん「ううん、それがみんな、並んで待ってるんだよね。まだそのときは津波が来ると思ってないし、娘と走ってて、気分はよくないけど整然と。それでホテルに行かなくちゃと思ってて。着いて10分したら、ああなって」
敬子さん「誰かひとりでもああゆうとき、すぐに逃げろってなれば被害は…」
恭子さん「そう、でもあの時点ではあんな津波になるとは、だから普通の渋滞だった。やっぱり、車で、だから道路なんですよ。やっぱり道路が」
敬子さん「あの日寒かった。エンジンかかると子供が震えてるけど、ガソリンなくなりそうで暖房いれられなくて。ラジオつけると閖上浜は遺体が300からあがっているって。信じられなくてそれあテロじゃないかって思うくらい」
果歩「でも、本当それは映像見るまでは想像つかないですよね」

圭恵さん登場

圭恵さん「こんばんはー」
果歩「こんばんは、はじめまして」
圭恵さん「子供が3人いて小さいから出られなくて、(旦那さん同志が仲良し)幸子さんとはじめて会います。こちらの女子会に来たくて来たくて、今日は母に子供を見てもらって来れました」
果歩「良かった。お子さんは何歳なんですか?」
圭恵さん「8歳、5歳、1歳、みんな男の子」
果歩「3人男の子って大変でしょ」
圭恵さん「うちはお父さんに似てみんな大きいので(笑顔)今日来れてよかった。果歩さんのおかげです」
敬子さん「ね、でも子供がいるから頑張れるのかな」
果歩「もうウチは家を出ちゃったんで、謙を呼ぶときに子供の名前を読んじゃったりして。あ、間違えたって、笑われてる。勿論いないと寂しいけど、家を出た方が男の子はいいいし。自分も18歳で出てるから」
幸子さん「果歩さんのサイトのエッセイ読むとすごくわかります。はっと気づくことが書いてあって、泣きながら読みました」
圭恵さん「いくつになっても心配は心配ですよね」
果歩「親は、子供に心配をかけないようにするのが子供孝行かなと思って。でも圭恵さんのところは1歳だから」
圭恵さん「まだまだ先ですね」

果歩「あの時のことはお互いにあまり話さないって聞いたけど」
幸子さん「敬子さんとすれ違ったんですよね」
敬子さん「私はあのとき、帰ろうって言ったら、こどもが下に降りちゃダメって教えてくれて。行っちゃダメって。何が下で起きているかわからなくて」
幸子さん「私、下見ました。すっごい波飛沫、途中まで見に行ったんだけど、今でも思い出すんだけど、従業員をウチの人が見に行くって言って行ったときのすごい喪失感、電話も通じないし…。今でも思いだすんだけど、身体が冷たくなる…。それから病院の入院患者を(旦那さんが)運んでいて、本当にすごいなこの人って思って」
敬子さん「うちもみんな子供が出てって。犬一匹、主人一人…縁があって結婚したから仲良くしていかなきゃって思います…この前の飲み会の席でもいっぱい果歩さんに相談事して」
幸子さん「果歩さんにみんなカミングアウト、すごいパワーだから。みんないつも武装してるんだけど、解除できる、すべて話せちゃう果歩さんのすごいパワー」
果歩「うん、武装しなきゃいけないときってあるよね」
敬子さん「どこに行っても、いたでしょ?と誰かに見かけられて言われたり…」
恭子さん「あの前の飲み会のとき、はじめてだったんですけど、みんな弾けて」
果歩「恭子さん、いつもホテルの人ってイメージだものね」
敬子さん「飲んだとき、面白い!って思って」
果歩「今はホテルで働いている時と違うね。私服でいる感じ」
恭子さん「(笑)竜司さんは私、同級生だからお世話になってるんですよ。伝説をつくるから竜司さんは」
敬子さん「ね、気仙沼に竜司さんいてよかった」
幸子さん「ホントですか。…だから謙さんすごいなって思って。うちの竜司さんに目をかけてもらって」
果歩「やっぱり好きなんじゃない?謙は男子好きだから。私は女子好きなんで」
敬子さん「断然女子ですね。男子は子供の頃の世代はいいんだけど。やっぱり女子ね」
幸子さん「私も」
敬子さん「なんていうか私、酔ってくると髪をかきあげるみたいで」
果歩「自由になりたいからやるのかも。他の顔、出したいって」

髪をかきあげる敬子さん

みなさん「入ったね!かきあげ」
果歩「気仙沼って開放的な港町だけど、みんなに顔が知られてるから、中々弾けることはできないよね。何々さんとこの奥さんて見られて、その顔も保たないといけないからね。」
敬子さん「私は漁師の娘なので、魚が出ると目玉から食べる、そしたら昭彦さんが、何て人と結婚したんだって」
果歩「きっと敬子さん、涼しい顔して食べたんだろうね」
敬子さん「なんて野蛮な人と結婚したんだろうって、でも俺は後悔しないって」
果歩「誠実ね。昭彦さんて気仙沼のジェントルマンだわ。なんかさ、みんなにあそこで集まってたねって聞かれたら、東京から悪い友だちが来てって言っていいから(笑)」
幸子さん「1ヶ月に1ヶ月はお会いしないと、もやもやして。でも今回はサプライズで来てくれて」
果歩「あ、サプライズだった?」
幸子さん「はい!サプライズで」
果歩「でも何か、準備しちゃうよりいいかも、サプライズの方がいいかなって」
圭恵さん「ホントK-port嬉しいですよね。行ったら、果歩さんがいたり、謙さんが(料理)運んできてくれたり」
敬子さん「気仙沼の人って渡辺謙さんがいると照れて見れないんだって。見ると悪いと思って」
幸子さん「友だちも会いたいんだけど、見たいけど、自分を見られたくないって言ってました。でも本当に嬉しいんです」
果歩「来てくれればいいよ」
幸子さん「ありがたいです」
果歩「こちらこそです。楽しいし。こういうことって一方通行だと続かないかないし、私も気仙沼の人達から沢山いい刺激を頂いているんで」
敬子さん「みんなもう果歩さんが来てハイテンションで、ひとりお喋りな人がたまたま外出でいなくて、すっごく悔しがってた(笑)」
果歩「のりちゃん(アンカーコーヒーやっちさんのお姉さん)でしょ。明日、胆石の手術が無事終わって退院だってね。本当に良かった。明日ね、男山本店さんのつかっている水の場所を教えてもらううんだ、すごく楽しみ」
敬子さん「あとで昭彦さんが来てお教えします」
果歩「ありがとう」